石垣
隙間の多い石垣が、古くて弱いとは限りません
加工の少ない積み方は、水はけがよく、地震の揺れを逃がします。見た目の整い方と、構造としての強さは別の話です。
| 積み方 | 特徴 |
|---|---|
| 野面積のづらづみ | 自然の石をほとんど加工せずに積む方法。隙間が多く、すきまに小石を詰めます。古い時代に多く見られます。 |
| 打込接うちこみはぎ | 石の接する面を少し削って合わせる方法。隙間が減り、面がそろってきます。 |
| 切込接きりこみはぎ | 石を整形してぴったり合わせる方法。隙間がほとんどなく、面が平らに仕上がります。 |
| 算木積さんぎづみ | 角の部分で、長い石を交互に向きを変えて積む方法。角の強度を保つための工夫です。 |
裏に詰めた小石が効いています
石垣は、表に見えている石だけで立っているわけではありません。裏側には小さな石が大量に詰められており、これが水を抜き、荷重を分散させています。大雨のあとに石垣がふくらむのは、この排水がうまくいかなくなったときです。
反りのある面
高い石垣の面は、下のほうがゆるやかで、上にいくほど急になります。断面が曲線を描くこの形を反りといいます。
下を緩くすることで底部にかかる力を広く受け、上を急にすることで登りにくくする。見た目の美しさで知られますが、成り立ちは構造と守りの両方からきています。
橋の位置は、堀を渡れる場所を限る役目も持っていました。
見るときの手がかり
- 角を見る
角は石垣でもっとも力のかかる場所です。長い石を交互に組んだ算木積になっていれば、角を強くする技法が使われています。
- 石の大きさの揃い方
大小が入り混じっているか、同じくらいの大きさで揃っているか。揃っているほど、石を選び加工する手間がかけられています。
- 刻印を探す
石の表面に記号が彫られていることがあります。どの集団が運んだ石かを示すものとされ、工事の分担の跡です。
- 積み直しの跡
一部だけ石の様子が違う箇所は、後の修理で積み直されたところです。地震や崩落のあとに補修された記録でもあります。